訪問介護事業所のサービス提供責任者になるためには、次の3つの方法があります。まず、国家資格の「介護福祉士資格」を取得する方法です。厚生労働省が定めた教育機関で学んだ後、国家資格に合格すると介護福祉士資格が取得できます。
2つ目は、「介護福祉士実務者研修」を修了する方法です。実務者研修のカリキュラムを全て受ければ、サービス提供責任者となることができます。また、介護関連の資格は2013年に改定されました。それ以前の旧資格の場合は「ホームヘルパー1級」の資格があれば、実務者研修修了と同等と見なされ、サービス提供責任者になることができます。3つ目は、「介護職員初任者研修」を修了した後に、540時間以上の実務経験を積む方法です。旧資格の場合は、「ホームヘルパー2級」の取得者がこちらの要件に当てはまり、540時間以上の実務経験があれば、サービス提供責任者になることができます。
3つの方法の内、最短距離でサービス提供責任者になれるのは、実務者研修を修了することです。こちらは450時間の研修と、医療的ケア演習を修了することで、基本的な介護技術や知識が身につくようにカリキュラムが構成されています。国家資格の介護福祉士資格に比べて、短期間の勉強で資格が取得できるうえに実務経験不要なので、最も手早い方法といえます。
しかし介護福祉士資格の方が、介護分野で活躍できるフィールドは広がります。介護福祉士の資格は、養成機関で学ぶのが一般的ですが、すでに社会人として働いている場合は、3年以上の実務経験を積んだ後に実務者研修を修了し、介護福祉士国家試験に合格すると、介護福祉士資格が取得できます。